12月27日(日)の【NTT西日本支援事業オンライン講習会】が終了。40名以上に参加頂き1時間程度,簡単な体操の指導をさせて頂きました。初心者対象の体操でしたが案の定,初心者はほぼいませんでした‥(笑)
今回は【朝走りに行く前や,レース前のアップに用いる体操】初心者の方が理解できる様に難しい用語は使わず、全身をほぐせる簡単な体操を“敢えて”詳しい説明をせず鏡やモニターを観ながら動きを真似して頂き(他の人の動きを観て真似してみることも重要)姿勢や左右差,重心,動きの癖を自分自身でも観て貰いました。
自分で観て動きが滑らかでなく力みが強くぎこちないと感じた方は,実際に動きがぎこちないのかも知れません。自分でじっくり自分の動きを観て「何処が上手く動かないのかな?」「左右差は?」「此処の部分が硬いのかな?」などを、自身で観察し感じてみる。たまにはそんな時間も良いのではないでしょうか?
ベテランの方々は客観的に観ている(データやコーチに)と思う?のですが,初心者の方は身体の声を無視して頑張り過ぎている場合も(運動中の心拍数が常に高過ぎる)少なくないです。
その為、健康管理の観点からもウェアラブルウォッチや他者に観てもらうなど客観的な指標も重要だと思います。
今回のテーマは【自分を観る】でした。自分の姿勢を観たり,呼吸や動きを観たり,身体に意識を向け(実際に各部位を触る/身体を動かしながら筋肉の伸び縮みを感じる/重心を感じとるなど)その部位を丁寧に動かす事で身体各部位の感覚を取り戻すことが目的でした。その為セルフマッサージなども重要です。
先ず筋の【感覚器】としての機能を取り戻し,最適な柔軟性(PassiveだけでなくActive)を取り戻す。骨盤周辺筋群を適切に鍛え緩め/股関節の使い方(引き込み動作)を覚え,腰部を安定させ胸郭/肩甲骨(前鋸筋)を柔軟に動かせる様にする。適切な【呼吸/横隔膜/肋骨内旋】を取り戻し,三軸上で柔らかく動かせるようにする。スイムだけでなくランやバイクでも上半身を【移動器】の一部として使える様にし(連動)自身の実際の動きをイメージした動きに近づけていく。
上半身・下半身の質量中心/身体重心の関係を知り片脚支持やバイク上(ペダル)で中心を捉え【上半身の体重】も利用する。その為に適切な胸椎/胸郭部の回旋/屈曲・伸展なども重要な要素(安定させ固めない)です。
ニーインなどの不良動作による下肢の故障一つとっても原因は下腿外旋や内側ハムストリングス・中臀筋の弱化だけでなく大腿筋膜張筋など皮膚や組織の硬化や癒着・足部アーチの問題。下肢だけでなく体幹部の問題や,日常生活動作での癖/これまでの経験や指導による【本人の思い込み】や,間違った動作パターンを学習していることなど様々な原因が考えられるので【膝が痛くても局所だけでなく全体を観ること】が重要です。
本屋で良く見かける万人に対し〇〇骨や〇〇関節、〇〇筋を鍛えれば(動かせば)‥😂など一部位に着目し取り上げることはキャッチーですが、まさに木を見て森を見ず。身体は連動しており、原因は個々により異なるので、一部位に固執し過ぎるのは寧ろリスクの方が高いと考えています。当然のことですが筋ではなく個々を評価し、個々に必要な体操や補強を指導する必要があります。
意識をするだけでなく、腹圧が入りやすい身体の状態(中心)をつくる/地面を下腿で蹴って走らないで良い身体の状態を普段からつくっておくこともパフォーマンスを向上させ、故障を防ぐ為に重要だと考えています。
故障を防ぎ長く続ける為には自分の身体の声を聴き無理をし過ぎない。答えを外に求め過ぎない。今回の簡単な体操にはこれらの意図がありました。次回もよろしくお願いします。
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