トライアスロンはスイム、バイク、ランの3つの種目を連続して行うエンデュランス(持久系)スポーツです。
それぞれのスポーツの特性とトランジション(各種目間の移動と準備で第4の種目と呼ばれています)を理解し、効率的にトレーニングすることが重要です。
特に家族や子供のいる中高年にとって、トライアスロンを完走するための体力や技術だけが必要ではありません。
日々のタイムマネージメントや費用面など、トライアスロンデビューに際して考慮することは多々あると思います。
日本におけるトライアスロンの平均年齢は日本人の平均年齢とほぼ同じの50歳前後で、ロングのトライアスロンは更に上になります。
女性は1割程度で、若者も学生を除けば20代はかなり少ないスポーツです。
先日開催された五島トライアスロンでも40歳以下の人数は1割程度‥
つまり国内のトライアスロンは高齢者が積極的に参加しているスポーツと言っても過言ではないと思います。
以前、皆生トライアスロンの平均年齢53は.7歳という記事も紹介しました。
五島や宮古島、佐渡のトライアスロン大会なども平均年齢は50歳以上だと思います。
先日も「トライアスロンデビューをしたいのですが45歳の私でも可能ですか?」と相談に来られました。
なので私は「45歳は日本では若手(笑)です。」と答えました。
一般的にトライアスロンは「過酷なスポーツだし、40歳を過ぎてこんなことが自分にできるのだろうか?」と不安に思う人は少なくないと思います。
ですがトライアスロン特にショートやスプリントはフルマラソンを完走するより体にかかる負担は遥かに少ないです。
そのため子供の頃に水泳経験があればフルマラソンよリは楽に完走ができると思います。
しかしながらスイムやバイクでは危険も伴うので、行き当たりばったりの出たとこ勝負でなく日々の適切なトレーニング計画が大切です。
これからトラアスロンデビューをする方への下記は簡単なアドバイスです。
- 基本的な体力をつける: スイム、バイク、ランと3種目連続で行うため基本的な体力をつけ維持することが重要です。初心者の場合、まずはそれぞれのスポーツに慣れることから始め、徐々に距離や速度を増やしていきましょう。お勧めはコツコツラン(笑)です。
週3〜4回は鼻歌を歌える程度のスピードで良いので40分〜60分のジョッギングを行なってください)特にスイム出身の方にはお勧めです(これからスイムを始める方はスイムの習得が最優先事項です。全く泳げない方はパーソナルトレーニングをお勧めしています。) - トレーニングプランを作る: 一週間の中でそれぞれの種目をどれだけ行うか、またその中での強度分布(軽い、中程度、強い)を考え、それに基づいたトレーニングプランを作成しましょう。一度にすべてを達成しようとせず、段階的に強度と距離を増やしていくことが大切です。
スイムが苦手な方はスイムの頻度を上げる必要がありますし、スポーツバイクの跨がるのが初めての方は、まずは自転車に慣れる必要があります。
個人的には時間の上限を決めることをお勧めしています。つまり週何時間トレーニングをするではなく、トレーニングは週何時間までしかしない上限を決めておく。そしてプールや車での移動時間なども考慮した上でトレーニング環境とトレーニングスケジュールを決める。
そのことでより効率的なトレーニングスケジュールを作成することができます。これは週6日13時間拘束の職場で働いていた経験からのアドバイスです(笑) - 適切な装備を選ぶ: それぞれの種目に適した装備を選ぶことも大切です。適切なスイムウェア、バイク、ランニングシューズを選びましょう。ネットや自己判断では時間もかかります。
身近にいるベテランのトライアスリートや自転車ショップの詳しい店員さん(実際にトライアスロンをやっている店員)、または専門家にアドバイスを貰うことが重要です。適切な装備だけでなくシューズもバイクもしっかりとフィッティングして貰いましょう。
バイクフィッティングなどは初心者のうちに行なっておくと悪い癖がつきにくく故障も防ぐことができます。ウェットスーツは圧倒的にオーダーがお勧めです。日本人は外国人と比較し手足が短く海外のウェットなどは身体に合わない場合があります。
ランニングシューズはいきなり流行りの厚底カーボン入りシューズよりアシックスなどの専門店で足のデータをとってもらい自分に合ったシューズを選択し、しっかりと足ができてから厚底のカーボンシューズに移行すれば故障を軽減できるはずです。 - トランジションを練習する: スイムからバイクへ、バイクからランへとスムーズに移行するために、トランジションの練習も重要です。これはレースの時間を大幅に削減することから第4の種目と言われています。
タイムを狙う人はシューズをゴム紐に変えたりバイクシューズを輪ゴムで止めて飛び乗りをするなど様々なテクニックがあります。これらの技術も徐々に覚えていきましょう。 - 栄養と水分補給を忘れずに: 長時間にわたるエンデュランススポーツでは、エネルギーと水分の補給が重要です。トレーニング中、そしてレース中に栄養と水分補給を計画的に行うことを覚えておいてください。
トレーニングやレース中の水分補給や掛水が明らかに足りていない人をよく見掛けます。50代がボリュームゾーンなこともあり気合いと根性で乗り切ろうとする人も少なくない(笑)ですがしっかりと水分及び電解質、エネルギーの補給を行いましょう。 - 体を休める: ハードトレレーニングの後は必ず適切な休息を取ることも忘れてはなりません。過度な疲労は怪我やパフォーマンスの低下を引き起こす可能性があります。アクティブリカバリー(軽い運動)日を設けたり、十分な睡眠を確保したりすることが重要です。
トレーニングの基本は運動・栄養・休養・ケアのバランスです。特に社会人は仕事と家族があっての趣味です。仕事・家族・趣味、この3種目がトライアスロン(笑)のつもりで持久系スポーツのある生活を愉しみましょう。 - メンタルの強化: トライアスロンは身体的な挑戦だけでなく、精神的な挑戦でもあります。自己信頼を維持し、困難を乗り越えるためのメンタルトレーニングも重要な要素です。
個人的には少しでも良いので日々トレーニングを積み重ねること運動・栄養・休養のバランスに気を配ることは持久系スポーツにおけるメンタルの鍛錬にも繋がると考えています。大人のトライアスロンにおいて大切な要素は自己管理能力です。毎日少しでも良いので運動をする習慣をつけましょう。 - トライアスロンスクールやチームに入会する: 新たなスポーツに挑戦する際は、仲間と一緒に学び、訓練することが一層のモチベーションになるかも知れません。地元のトライアスロンスクールやチーム、練習会に参加し、経験豊富な選手からのアドバイスを得ることも有益です。私のクラブにも現在60名以上が参加していますが、お互いの頑張りがお互いの力になっていると信じています(笑)
- 技術の習得: スイム、バイク、ランそれぞれのスポーツには特定の技術が必要となります。例えば、泳ぎでは効率的なストロークの習得、バイクでは適切なポジション、ランニングでは適切なフォームが重要です。これらをマスターすることで、パフォーマンスを向上させることができます。
ゴルフやテニスなど他のスポーツ同様、時間の節約の為にもそれぞれの専門家にアドバイスを貰うことをお勧めしています。 - 安全を確保する: どんなスポーツでも安全は最優先です。適切な装備を使用し、適切なウォームアップとクールダウンを行うことで、怪我を防ぎます。また、過度な訓練を避け、体調を常にチェックすることも重要です。
バイクは落車をすれば大きな怪我や骨折に繋がります。デビューまでに定期的(最低でも週1回は)外でバイクに乗ることをお勧めしています。 - 結果よりもプロセスを楽しむ: 初めてトライアスロンに挑戦する際は、結果よりもトレーニングの過程を楽しむことを心がけましょう。毎日の小さな進歩を見つけ、それを認めることで、モチベーションを維持することができます。
上手くなっていくことに歓びをみつけることができれば長く持久系スポーツを楽しめると思います。
ロードレース実業団プロツアーレースを引退し、私がトライアスロンデビューをしようと決めた時、私の周りにトライアスロンをやっている人は殆どいませんでした。
その為、もう一人の初心者と二人きりでトライアスロンデビューをすることを決めました。
バイクは出来ましたが、スイムは中学生の体育の授業以来、ランは高校生以来でした。
スイムは25mで足をつき、久しぶりのランは5km程度走っただけで脚が痛くなり、予定していた10kmを走れず、帰り道は電車で帰ったのは今となっては懐かしい思い
今ほど情報もなく36歳での新たな挑戦は楽しくもあり少し不安でもありました。
しかしデビューしてすぐにチームを作り、1年後には100名以上のトライアスロン仲間ができていました(笑)
性別・年齢・人種・職業を問わず仲間になれるそんなところもトライアスロンや持久系スポーツの魅力の一つではないでしょうか?
50歳を過ぎても安全に考慮し適切な指導を受ければトライアスロンは始めることができると思います。
これからトライアスロンでビューをされる初心者の皆さんの旅路が素晴らしいものになりますように。
UNITYでは毎週金曜日の20時〜トライアスロンの相談会を実施しています。
初心者🔰やこれからデビューを考えられている方のためのトライアスロン相談会です。
こちらのブログでは初心者の方がに向けての記事を中心に紹介しています。
プロフィールです。
疑問や興味のある方は気軽に連絡してください。
コメント