バイクフィッティングのサービスを開始してから10年が経ちました。現在はバイクフィッティングが普及していますが、その頃は殆どが、自分の感覚や周りのアドバイスを基に、バイクのポジションを決定していました。
自身もロードレースを始めた頃は、クリートやサドルの高さ・前後位置などをかなり頻繁に調整していました。
今でもベテランの方で、サドル高の数mmや、ハンドル位置の数mmに迷っているのでポジションを観て欲しいという方が、訪れる事が良くあります。
しかし、そんな方のバイクフィッティングを行ってみると、低いハンドル位置で、クリート位置は極端に前、足首や膝は伸び・骨盤を傾けペダリングを行なっている場合も少なくありません(サドルが高過ぎるので当然です)
そして結局はサドル高を3cm以上も下げたり、ハンドル高を3cm以上も上げる事になる事もあります。(以前、日本の某プロ選手も同じ様な状態だったので、3cm程サドルを下げると、数ヶ月後に再フィッティングに訪れ「本当に膝の違和感が無くなり、楽に速く走れる様になりました」と報告しに来ました。でもこれは当然ですよね‥)
サドルが高くてハンドルが低く空気抵抗の少ないポジションは、昔からロードバイクに跨る方々の理想の姿でもあります。昔から海外のプロ選手たちはそんなポジションでロードバイクやTTバイクに跨っているからです。(確かに格好が良いですよね)
でも実際、日本人は脚が短く胴体も長い場合が多く、トップアスリートと比較すると、身体も硬く体幹保持能力も低い場合が多いですよね(上の写真の胴体と太腿の長さを比較して下さい‥。因みに自分と同じ身長のコンタドールの股下は8cm近く長いです)
それでもポジションは外国人トップ選手真似ようとしてしまう。気持ちは本当によくわかります(笑)
確かに自分の感覚は重要なのですが、大人になって初めてロードバイクに跨った時は、その基準すらありません‥。
その為、WEBや雑誌をみて周りの先輩方にアドバイスを受け思考錯誤してる間に1年以上が経過してしまいます(実際はこの過程が楽しかったりするのですが‥)
そもそも初めからトップ選手並に感覚が優れた人がどれ位いるのでしょうか?(なので自身も定期的に様々な専門家に身体を観て貰っています。”感覚”も高める意識を持ちながら時間をかけると、今より高める事は可能だと考えています)
バイクフィッティングの基準を知り、専門家に客観的視点からポジションを観て貰う為にも、初心者のうちにバイクフィッティングを受ける事をお勧めしています。
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