🔰トライアスロンの大会で起こりやすいトラブル(補給編PART2)

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前回はトライアスロン大会中に起こり得る様々なトラブルとその対策について、補給編では特にアイアンマンにおける効果的な栄養補給方法に焦点を当てています(ショートまでなら消化不良を起こしても乗り切れることが多いですがロングでは‥)

今回は消化吸収能力が弱い場合の補給戦略と、普段のロングライドなどで自宅で作ることができる消化しやすい補給食のレシピについても紹介します。

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Part1ではレース中の補給について紹介しましたが、今回は何を摂取すれば良いのか?です。

1. 液体ドリンク

  • 電解質入りスポーツドリンク: 炭水化物と電解質を含み、水分補給とエネルギー補給の両方が可能です。消化に負担が少なく、吸収が速いため、消化吸収能力が弱い場合に適しています。
  • カーボローディングドリンク: 高濃度の炭水化物を含むドリンクで、エネルギーを効率的に補給できます。

2. エネルギージェル

  • 消化が早く、持ち運びが容易で、即効性のあるエネルギー補給が可能です。カフェイン入りのものもあり、疲労感を軽減する効果が期待できます。しかしながらエネルギージェル自体が消化不良の原因でもあります。

エネルギーゲルを摂取すると消化不良を起こす原因はいくつかあります。これらは主にエネルギージェルの成分、摂取のタイミング、個々の消化器系の働きに関連しています。

  1. 高濃度の糖類: エネルギージェルは迅速なエネルギー補給を目的として高濃度の糖類を含んでいます。この高濃度の糖類が胃液と混ざると、一部の人では胃内での浸透圧が高まり、胃腸の不快感や消化不良を引き起こす可能性があります。
  2. 特定成分への感受性: エネルギージェルに含まれる特定の成分(例えば、フルクトースやカフェイン)に対して感受性が高い人もいます。これらの成分は一部の人にとって刺激が強く、胃腸の不調を引き起こすことがあります。
  3. 脱水状態での摂取: 水分不足の状態でエネルギージェルを摂取すると、胃腸でのゲルの処理が困難になります。適切な水分補給を行わずにジェルを摂取すると、消化不良や胃の不快感が生じることがあります。
  4. 摂取量とタイミング: 適切な量を適切なタイミングで摂取しない場合、消化器系に負担をかけることがあります。過剰に摂取したり、運動の直前や直後に大量に摂取すると、消化不良を引き起こす原因となり得ます。
  5. 個人の消化能力: 人によっては、エネルギージェルの成分を効率的に消化・吸収できないことがあります。特に運動中は血流が筋肉に優先的に配分され、消化器系への血流が減少するため、通常時に比べて消化器系の機能が低下します。

これらの問題を避けるためには、トレーニング中に様々な種類のエネルギージェルを試し、自分に合ったものを見つけること、適切な水分補給を行いながらゲルを摂取すること、そして適切な量を適切なタイミングで摂取することが重要です。

3. 電解質タブレット

  • 水に溶かして使用する電解質タブレットは、カロリーを気にせずに必要な電解質を補給できます。特に暑い環境下での水分補給に有効です。

基本的には液体エネルギードリンクとエナジージェルやエナジーチュー+電解質があれば大丈夫なのですが補給に関しては個体差が大きいので以下に消化しやすい固形食をあげます。

アイアンマンレースなどではバナナやオレンジなどの果物が提供されている場合もあるのでジェルが苦手な方はレース中(ランパート)は果物を中心に摂取しても良いでしょう。ジェルが苦手な方はベビーフードなどを試してもみても良いかも知れません。

4. 消化しやすい固形食

  • バナナ: 自然の炭水化物源であり、消化しやすく、マグネシウムやカリウムなどの電解質も含まれています。
  • ベビーフード: 栄養価が高く、消化しやすい形態のものが多いです。固形食が必要な場合に適しています。

5. 自家製スムージー

  • 消化しやすい100%ジュース、必要に応じてプロテインパウダーをミックスした自家製スムージーは、栄養価が高く、消化に優しいオプションです。

摂取時の注意点

  • 頻繁に少量ずつ: 大量に一度に摂取するのではなく、少量を頻繁に摂取することで消化器系への負担を軽減します。
  • レース前の試食: 競技前に新しい補給食を試し、体の反応を確認しておくことが重要です。レース当日に消化不良を引き起こす可能性のある食品は避けましょう。
  • 水分補給: 特にエネルギージェルを使用する場合は、適切な水分補給が不可欠です。ジェルの後に水を摂取することで、より効率的な吸収と消化を促します。

消化能力が弱いアスリートにとっては、自分の体が最もよく受け入れる補給方法を見つけることが、競技中のパフォーマンス維持には欠かせません。

自分で作ることができる消化吸収の良い補給食は、手軽に準備でき、かつエネルギー補給に適した素材を使用します。蜂蜜は天然の糖分源であり、スポーツ中の迅速なエネルギー補給に役立つため、消化しやすい補給食の一つとして非常に有効です。以下は、自宅で簡単に作れる、消化吸収に優れた補給食の例です。普段の練習の際にオリジナル補給食を色々と試してくださいね。

私は蜂蜜が好きなので自家製エネルギージェルとして天然の蜂蜜とレモン水と塩を混ぜたジェルを携帯することもあります。

☝️ジェルの中には100%天然の蜂蜜を用いたジェルもあります。自家製の補給食を作ってみるのも一手ですね。以下は普段の練習やレースでも使うことの出来る自家製補給食のレシピです。

1. 自家製エネルギージェル

  • 材料: 蜂蜜、糖蜜(または黒糖蜜)、塩、レモンジュース、水
  • 作り方: 上記の材料を小さな容器に混ぜ合わせます。炭水化物源としての蜂蜜や糖蜜に、電解質補給のための少量の海塩、味を整えるためのレモンジュースを加えます。小分けにして冷蔵保存し、使用時に持ち運びます。

2. 自家製スポーツドリンク

  • 材料: 水1リットル、オレンジジュース(または他の果汁)100ml、蜂蜜2~3大さじ、塩1/4ティースプーン
  • 作り方: すべての材料を混ぜ合わせ、よく振って溶かします。水分補給とエネルギー補給、電解質の補給が一度にできるドリンクです。

3. デーツとナッツのエネルギーバー

  • 材料: デーツ(種を取り除く)、アーモンド(または好みのナッツ)、オーツ麦、蜂蜜
  • 作り方: デーツ、アーモンド、オーツ麦をフードプロセッサーで細かくします。適量の蜂蜜を加えて粘り気が出るまで混ぜ、平らな容器に広げて冷蔵庫で固まらせた後、バー状に切り分けます。自家製のエネルギーバーは周囲でも作っている方が多いです。

4. バナナと蜂蜜のエネルギースムージー

  • 材料: 熟したバナナ1本、蜂蜜1~2大さじ、プレーンヨーグルトまたはアーモンドミルク200ml、シナモン少々
  • 作り方: すべての材料をブレンダーにかけ、滑らかになるまで混ぜます。バナナは自然な炭水化物源で、蜂蜜は迅速なエネルギー補給に役立ちます。自家製スムージーは普段の運動前や朝食がわり運動後に作ることが多いです。携帯はできませんが個人的にお勧めです。最近はコンビニでも冷凍スムージーが300円程度で販売されています。作るのが面倒な場合はそれらを活用しても良いでしょう

これらの自家製補給食は、天然成分を使用しており、市販の製品に比べて添加物が少ないため、消化に優しいというメリットがあります。ただし、競技中にこれらの補給食を使用する場合は、事前にトレーニング中に試し、自身の体がどのように反応するかを確認することが重要です。

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この記事を書いた人

自転車と旅の魅力に取り憑かれ様々なアウトドアスポーツやサイクリング,公園遊びを愉しむ健康運動指導士。トライアスロンや持久系スポーツの初心者に役立つ情報、“そと遊び”と”アウトドアスポーツ”の愉しさと喜びを、老若男女に伝えられれば良いなと思っています。50歳オーバーの持久系スポーツコーチ・パーソナルトレーナーです。

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