https://shima-tri.com/←伊勢志摩・里海トライアスロン大会2023のHPです。クライアント24名が参加する伊勢志摩・里海トライアスロンまで残り12日。こちらがドキドキしてきました。
この大会でデビューを果たすクライアントは5名。コースなどの詳細はHPをしっかりと確認してください。
今回から少し距離が伸びて競技距離は57km(S 2㎞・B 45㎞・R 10㎞)、制限時間は4時間30分(スイム制限時間80分)となりました。これも安全面を考慮してのようです。
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今回はクライアント達と同じようなこれからデビューする方に向けて少しだけまとめてみます。これから慌てて準備する方も多いのではないでしょうか?
スイム:
- スイムキャップ(大会で渡されることが殆ど)
- ゴーグル(OWS用があればベター)
- スイムスーツ(トライスーツ/トライウェア)
- ウェットスーツ(規程を確認)
- アンチフォグスプレー(ゴーグル用)
- ワセリン/ベビーパウダー(擦れ防止)
バイク:
- ロードバイク(またはトライアスロンバイク)
- ヘルメット(エアロ形状シールド付き推奨)
- バイクシューズ(トライアスロンシューズ)
- 輪ゴム(シューズをバイクに固定)
- ビブショーツ(トライスーツ/ジャージ)
- バイクジャージ(トライスーツ/ジャージ)
- サングラス(エアロヘルメットにバイザーついている場合サングラスはランの時に装着)
- グローブ(推奨/落車時に手を守れる)
- レースナンバーバンド(バイクとランで必要)
- ボトル(水分補給分と掛水用があればベター)
- 修理キット(スペアチューブ、タイヤレバー、ミニポンプまたはCO2インフレータなど)
ラン:
- ランニングシューズ(事前に練習している場合シューレースをゴムに変えても良い)
- ランニングソックス(裸足で走る方は無し)
- レースナンバーベルト(バイクとランで必要だがユニフォームにピンで止めても良い)
- ランキャップ、バンダナなど(推奨)
- ランニングウェア(一般的にはトライウェア)
その他:
- エネルギージェルやバー
- 水またはスポーツドリンク
- タオル(大/小:トランジションの足拭きなど)
- 日焼け止め(サンオイル)
- 応急処置キット(いざという時に)
- 時計またはGPSデバイス
簡単に思いつく持ち物をあげてきました。次は1週間前のスケジュールいわゆる調整期間(テーパリング)です。
初心者の方はオーバーよりアンダーです。1週間前にやり過ぎないようにしましょう^_^
日曜日:
- 普段より少し長めのランやバイクのトレーニングを行います。これにより疲労を蓄積させ、大会前のテーパリング(調整)期間に入る準備をします。
初心者はスプリントや51.5でのデビューとなる場合が殆どで、練習量もそこまで多くないとの見立てなので1週間前から大会の調整に入ります。
月曜日:
- 休息日(レストデー)とし、リカバリーに重点を置きます。ウォーキングや低負荷でのローラー(最大心拍数の60%前後で30~60分程度:)ストレッチやマッサージをしっかり行い、可能なら半身浴を行いましょう。
ちなみに回復のための心拍数は活動しない状態での安静時心拍数+50~70程度です。活動しない状態での安静時心拍数は、起床直後や寝る前など、リラックスしている状態での心拍数です。これに50~70を加えた値が、休息日のリカバリーのための心拍数の目安となります。
ガーミンなどのウェアラブルウォッチを所持している場合は終日つけていれば安静時心拍数を計測してくれます。
例えば、安静時心拍数が60の場合、心拍数の目安は60 + 50~70で、110~130となります。(心拍数は個人差があり、あくまでも一般的な目安として示される値ですが、感覚だけに頼るよりは遥かに正確だと思います)
火曜日:
- ポイント練習、短時間のインターバルトレーニング or ビルドアップ(徐々に強度を上げる)トレーニングを行います。バイクやランで行うと良いでしょう。体力や普段のトレーニング量によりますが時間的には60分程度のメニューで十分だと思います。
※ポイント練習とは、「インターバルトレーニング」や「ペース走」などの強度が高い練習の総称です。トレーニング効果は高く、バイクやランのパフォーマンスを向上させるのに必須の練習です。
水曜日:
- スイムに重点を置きます。最終週なので初心者の方はもう一度、基本を見直しましょう。エアスイムや習得したドリルなど技術の練習を取り入れ、ポイント練習のりカバリーも兼ねて、ゆっくり大きく泳ぎましょう。
木曜日:
- 短い距離のランやバイクを行い、パフォーマンスを維持しつつ、疲労を軽減します。テーパリング期間は疲労の具合と相談し初心者はいつもの6~7割程度の運動時間(疲労にもよりますが強度はそこまで下げる必要はありません)にしておきましょう。
金曜日:
- イージーDay(軽いトレーニング)にします。短い距離の練習を行い身体を活性化させます。また、レースで使用する装備や栄養戦略の最終確認を行います。
週間トレーニング時間が8〜10時間程度の、初心者は金曜日と土曜日は多くてもトータル2時間程度のトレーニング時間に抑えておいた方が無難だと思います。ここで追い込んでも疲労が蓄積するだけです。
土曜日:
- 大会前日は短時間(初心者の方は30分程度)の軽いトレーニングをして身体に刺激を入れます。可能であればレースのルートやスタート地点の下見をします。
大会前日は移動や準備も多く初心者の方はバタバタとすることが多いので、無理にトレーニングをする必要がなく寧ろバイクの機材のチェックや大会に必要な持ち物の確認などに充てても大丈夫です。 - 大会疲労を蓄積させた筋肉を回復させる。栄養摂取や水分補給にも注意し、レースに備えます。
大会当日:
- スタート時間の3時間前には食事を済まし、準備をしてレースに備えます。これらはあくまでも一例ですが、当日と前日の準備について少しだけ詳しく説明します。
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- 身体を休息させる:大会前日は身体の回復を優先させるべきです。軽いストレッチや散歩程度の軽い運動はいいですが、ハードなトレーニングや新しいエクササイズを試すのは避けてください。
- 良質な食事を摂る:炭水化物を中心とした食事を摂取し体内のグリコーゲンを充填しましょう。これはトライアスロンの様な持久系スポーツにおいてエネルギー源となるので重要です。
- コースの再確認:可能であれば、コースの下見や、レース当日の進行について再確認しましょう。競技の流れやコースの詳細を把握しておくことは、当日のパフォーマンスに直結します。説明会にキチンと参加し、試走が可能なら試走して下ください。更に私は就寝前にレースのシュミレーションを必ず行います。
- 機材のチェック:自転車のメンテナンスを最終チェックし、スイムキャップ、ゴーグル、ランニングシューズなど、必要な装備が全て揃っていることを確認してください。初心者の方で機材について詳しくなく前日や当日に何か問題があれば会場でメカニックブースを探すか知り合いに助けを求めましょう。
- 早めの就寝:当然ですが十分な睡眠はパフォーマンスに直結します。大会前夜は早めにベッドに入り、十分な睡眠を取るようにしましょう。前日の飲酒や食べ過ぎは避けましょう。
- メンタルの準備:レースのシュミレーションを行いましょう。何度も行ううちにどんどん良いイメージが湧いてきます。
そして調整期間のうちに余裕があれば素早いトランジションの練習も行ってください。12日あるのでまだ間に合います(笑)
トランジションは重要な役割を果たし、レース時間に大きな影響を与えます。
トライアスロンのトランジションは2回あります。T1 (スイムからバイクへのトランジション) と T2 (バイクからランへのトランジション)です。
大会ではこの2回のトランジションをスムーズに行うことが重要です。トランジションは第4の種目と呼ばれタイムに大きな影響を及ぼします。
2年ほど泳ぐとスイムで1500mを2分縮めるのは至難の業だと思います。スイムは必死に練習しているのにトランジションはすごくゆっくりという方を沢山見かけます。
大袈裟でなくここで遅い人と速い人では2分くらいは変わってきます。それが2回あるのです。
そこで初心者の方にトランジションのヒントをお伝えします。
1. 準備と装備の配置:
- 必要なアイテムの順番にトランジションバック(トライアスロン専用のバックでAmazonなどでも購入可能です)に詰めます。まずスイムのアイテム、次にバイク用、最後にラン用のアイテムのように種目ごとに分類します。
- 当日の混乱を最小限に抑えるために、各種目の装備を別々のバッグにまとめてからトランジションバックに詰めます。
- トランジションエリアでバックから装備を取り出し、装備を必要な順番にセットします。すべてをきちんと整理し、各装備がどこにあるかを覚えておきます。デビュー当日は焦っているので、なるべく混乱は避けたいものです。
2. T1: スイムからバイクへのトランジション
- ウェットスーツのスムーズな脱ぎ方を練習しましょう。手首と足首の内側のワセリンなどの潤滑剤を塗ることで脱ぎやすくなります。スレ防止のために首筋や脇周り(ロングジョン)などにもワセリンを塗っておきましょう。
- 時間節約のために、トランジションエリアの自分のバイクラックに到着するまでにウェットスーツを走りながら(ファスナー付きの場合、胸を開けておいても良いでしょう)途中まで脱ぎます。視界を確保する為にスイムのゴーグルもキャップの所まであげておきます。
そしてトランジションエリアのバイクラック前に到着したら、ウェットスーツの残りを脱ぎ、キャップやゴーグルも外します。ウェットのパンツ(セパレートの場合)は片脚でパンツの裾を踏んで脱ぐと良い(要練習)でしょう。 - バイクをラックから降ろす前にヘルメットをかぶりサングラスや(バイザー付きのバイク用ヘルメットがある場合はサングラスはランの時に装着します)レースナンバーベルトを装着します。安全面を考慮し多くのレースでルールとなっています。海外のアイアンマンではサンオイルなどがトランジションエリアにおいてあるのでたっぷりと塗りましょう(笑)
- レースナンバーベルトはウェットの中に装着しておいたりベルトを使わずにウェアに留めておく方法もあります。禁止されている大会もあるので大会HPやパンフレットをかくにんしておきますしょう。
- 前回、説明したゴムバンドで水平に保たれたトライアスロンシューズを使用します。これにより、乗車ラインまで素早く走ることができ、飛び乗った後にすぐにペダルを踏み始めることができます。トライアスロン専用のシューズなら飛び乗った後はすぐにシューズに足を滑り込ませること可能です。
- ギアの配置方法考え自分が最もトランジションがしやすいように自宅で何度もシュミレーションを行いましょう。
3. T2: バイクからランへの遷移:
- 飛び降りながらのバイクからの降車を練習します。トランジションエリアが近づいてくれば少しケイデンス(回転数)をあげ(脚の疲労を抜きランへの移行準備をします)シューズのストラップを外し、足をシューズから抜き出し、シューズを踏んでペダリングを継続します。乗車ラインが近づいてきたら、一方の足をバイクから振り降ろし、もう一方の足はペダル上でバランスをとります(ママチャリを降りる時と同じ感じです)。そして降車線の前でバイクから降ります。
- ヘルメッを外す前にバイクをラックに戻します。バイクをラックに戻した後にキャップやバイザー必要に応じてサングラスなどを装着します。
- ランニングシューズには伸縮性のある靴紐やレースロックを使用して、素早く履けるようにします。そうすると靴紐を結ぶ時間が短縮されます。シュータンなども履きやすいように準備しておきます。裸足でランニングを行う場合はシューズにワセリンなどを塗っておくと良いでしょう。
- その他にも必要な栄養補給をシューズの中に入れておくなどして忘れないようにします。トランジション時に素早くギアを装着できるように大会までに自宅で何度もシュミレーションを行いましょう。
4. ヒント:
- レースの日までにトランジションの練習を何度も繰り返します。
- トランジションエリアを整理して無駄をなくします。必要なものだけを持ってくるようにします。
- トランジション中に脚を伸ばして座りながら(痙攣を起こしやすいですし、周囲の邪魔になります)行っている方を多く見かけますが避けた方が良いでしょう。
- トランジションエリアのレイアウトを覚えて、自転車を探したり、出口を探したりする時間を最小限に抑えます。OWSの時と同じように目印を決めておきましょう。
バイクを押して走る練習をされてない方は、これも調整期間中に行ってください(笑)
私の参加の経験から伊勢志摩・里山トライアスロンのコースは比較的安全ですがレース中に蛇行をしている方や、坂道を重過ぎるギアで漕いでいる選手を多数見かけました。
集団走行は禁止されているとはいえバイクは他人を巻き込む可能性があります。レース中も社会人は安全第一。笑顔でゴールするために実走練習は欠かせません。
初心者のレッスンでは基本的なロードバイクのテクニックを練習しています。
- ポジショニング: ロードバイクはエアロダイナミクス(空気抵抗)に大きく影響されます。そのため、体を小さくして空気抵抗を減らすことが重要です。
背を丸め、顎を胸に近づけ、肘を曲げてコンパクトな形状を保つことが求められます。トライアスロンの場合、更にエアロバーを持った姿勢なども実走でチェクしています。 - ペダリング: 効率的なペダリングは速度と持続力に大きく影響します。ペダルを踏むときには、下半分だけでなく上半分も意識的に使うことで全体の力を均等に分散させます。
これは「円滑なペダリング」または「円を描くペダリング」とも呼ばれています。登りや下りダンシング時のペダリングもチェックします。(希望者にはモーションセンサーを装着しています) - ギアチェンジ: 適切なタイミングでギアを変更することは、速度を維持し、脚力を適切に使うために重要です。アップヒル、ダウンヒル、フラットなど、地形に応じてギアを変更します。
トライアスリートはギアの変更が極端に少ないので地形に応じて小まめな変速を心がけましょう。『坂は重ギアで変速せずに気合いで登る』などは論外です(笑) - ブレーキング: ブレーキは前輪と後輪の両方に適用されますが、大部分の制動力は前輪にあります。ただし、急ブレーキ時には前輪だけを強く使うと、ロックがかかり前方に飛び出す可能性があるため、両方のブレーキを均等に使うことが重要です。
いざという時のためにブレーキングの技術も重要なので、ブレーキングや急制動の指導も行っています。 - コーナリング: カーブを曲がるときは、事前に速度を落とし、体重を内側に移動させ外脚荷重でバランスを取ります。そしてカーブの最も外側から入り、内側を目指し、再び外側に出るというライン(アウトインアウト)を描くことが一般的です。
他にもリーンインやリーンアウトなどテクニックは多々あるのでクライアントのレベルに応じて指導します。 - クライミングとディセンディング: 坂を登るときは、斜度に応じて体重を前方に移動(バイクの中心を探る練習もします)させます、効率的なダンシング(立ち漕ぎ)を組み込むことで使う筋群を分散することができます。
一方、下り坂では体重を後方に移動させて前輪の制動力を確保し脚を止めずにパワーを維持します(技術レベルによります)
実走はテクニックの向上のために行いますが、そのことが結果的に安全の確保につながります。
トラアスロンは3種目ありどうしてもスイムやランとバイクはローラーが中心になってしまいますがバイクの実走練習は初心者にこそ重要です。
そして何より個人的には外でのバイク練習が最も楽しいと思うのですが、どうでしょうか?(笑)
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皆さんはデビューまでに安全確保のためのバイクの実走練習はしっかりと行ったでしょうか?
できなかった方は大会後に次のレースに向けてしっかりと行なってくださいね。
ある程度、暑熱順化はできてますか?伊勢志摩トライアスロン当日は暑くなりそうです。
本来は↑Coreなどを用いて暑熱対策を徐々に行った方がいいのですが、まだ間に合います。今から少しだけでも暑熱順化をしましょう。
ライアスロン初心者の方々の為に一般的な暑熱順化の方法を記載します。暑熱順化とは、体が暑い環境に適応する能力です。
- 段階的な暴露: 暑い環境に慣れるためには、まずは少量の暑さから始め、徐々に時間と強度を増やしていきます。例えば、熱い環境にいる時間を日に日に増やしていきます。
- 適切な水分補給: 暑さによる脱水症状を避けるためには、一日に十分な水分を摂ることが重要です。スポーツドリンクなどを用いて電解質も補給すると良いでしょう。
- 軽い運動: 高温環境での軽い運動は体を暑さに慣らす効果があります。ただし、無理をせず、適度な運動を心がけましょう。
- 適切な服装: 暑さに対応するためには、通気性の良い軽い衣類を着用し、適度に日差しを避けることも重要です。
- 良質な睡眠: 睡眠は体の回復に役立ち、熱への順応を助けます。高温環境でも快適に眠ることができるように工夫しましょう。
他にもレース中のかけ水(氷があれば手に握るなど)や適切な水分摂取も重要なポイントですね。ランの際に熱中症対策にクーリングキャップを被るなども一手ですね。
注意すべきは、体調が悪くなったり、熱中症のような症状が出た場合はすぐに適切な処置をとり、医療の助けを求めることです。
ガーミン965などのウェアラブルウォッチでは睡眠時間やその内容、ストレスや安静時心拍数などを管理できるので疲労回復や体調のチェックにも役立ちます。
ウェットスーツは身体にあってますか?サイズの小さなウェットスーツは胸部圧迫を引き起こし危険です。レース中、特にスイムで違和感を感じたら無理をせずに力を抜いて仰向けになって浮かんでください。
安全第一。無理をせず、自分の体調をきちんとチェックし、それに応じて対策をとることが大切です。
それでは笑顔溢れるゴールに向けて、最終調整を行なってください。
伊勢志摩・里山トライアスロンでデビューされる初心者に向けて少しだけ纏めてみました。
伊勢志摩・里山トライアスロンの開催は7月2日。いい天気になりますように^_^
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